個人向け国債の最大の効用は「(固定金利ではなく)半年ごとの変動金利制」を採用したことから生じます。そして、ちょっと分析的に見ると、その効用は2つの意味を持つのです。
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1つは、購入してから償還に至るまでの間に金利が上昇し、それに応じて預貯金のみならす固定金利債券の発行条件(クーポン)が上がっても「一般の金利か上がったのに依然として低い利子に我慢しなければならない」というリスクから免がれることです。言い換えると「機会収益の逸失リスク」がないのです。固定金利商品だとこうはいきません。
2つ目は、インフレに対するヘッジ機能に優れていることです。つまり、インフレ率が上昇した結果「インフレ率以下の利子しか得られない」という資産の目減りに陥るリスクがほとんどないことです。
なぜなら、「インフレ率上昇」→「金利上昇」→「より高い金利を基準に半年ごとにクーポンが決定される」→「より高い利子を受け取ることによってインフレをヘッジ(凌駕)できる」という機能を果たせるためです。