FX市場と株式市場との間での、制度の違いを確認しましょう。
まず株式市場では、寄付(開始)および引け時(終了時)には、市場参加者の買い注文と売り注文とを取引所ですり合わせ、一本値での(たとえば,寄付価格525円での)約定となります。この制度を“板寄せ方式”といいます。
一方でFX市場は、参加する各銀行がそれぞれ取引に応じる価格を提示することで成り立っています。彼らの提示価格が市場相場を形成しているという意味で,“マーケットメイク方式”と呼ばれています。
マーケットメイクの制度のもと、FX市場に参加する各銀行は、一本値でなく通貨の買値も売値も同時に示します。
同レート提示した銀行は、「1米ドルにつき90.50円であれば米ドルを購入したい」、また「1米ドルにつき90.52円であれば米ドルを売却したい」と他の市場参加者に対して意思表示しています。
各銀行が相手銀行に直接レート提示することもあれば、ブローカー(取次業者)を経由して多数の市場参加者に提示するケースもあります。
後者の場合、複数の銀行から注文を預かっているブローカーは、注文のなかから最もインサイド(内側にある)のレートを提示します。
数ある注文のなかでbidは米ドルの最も高い価格での買い注文、逆にofferはそのなかで最も低い価格での売り注文です。
ブローカーに多くの銀行が集まるにつれて、bidとofferのスプレッド(差)はそれだけ縮小していきます。スプレッド縮小とともに、FX市場の厚みとしての“流動性”が向します。
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FX市場参加者は取引相手をそれだけみつけやすぐなることから、必要な取引を速やかに執行できるメリットがあります。